新卒を対象にジョブ型採用を行う企業一覧

近年、働き方改革による柔軟な働き方の拡大や労働市場の活性化が進む中で、企業側のタレントマネジメント施策の一つとして「ジョブ型」制度の導入が進んでいます。
そして、優秀な学生を確保するため、新卒段階からジョブ型採用(職種・ジョブ別の採用及び処遇の決定)を行う企業もあります。

本記事では、新卒採用において、ジョブ型採用を取り入れている企業を、公開情報ベースで整理します。

なお、以下の記事では、日本企業における「ジョブ型雇用」の事例を整理しています。合わせてご覧ください。

日立製作所

時期

  • 2020年度:デジタル人財採用コースの設置
  • 2021年度:ジョブ型インターンシップの推進

概要

  • 専門性の適正な評価
    • 技術系職種(研究開発、設計開発、システムエンジニアなど)を対象に、「Job Matching」を実施。学生自身が希望の事業分野を選択し、選択に応じ配属などを確約
    • 事務系職種(営業、資材調達、経理財務、人事総務など)の一部に対して、「職種別採用コース」を導入。専門性を適正に評価し、各ジョブとのマッチングを実現する採用活動を実施
  • デジタル人財採用コース
    • デジタル分野の研究開発職やデータサイエンティストなどの職務を特定し、その職務への配属を確約
    • 対象者の技能や経験、職務の内容などを勘案し、学歴別一律の初任給額ではなく、個別に処遇を設定することを可能とする
  • ジョブ型インターンシップ
    • 学生にジョブディスクリプションを明示したうえで、長期間かつ実務経験型のジョブ型インターンシップを実施
    • 「ジョブ型研究インターンシップ推進委員会」(文部科学省、経団連)、「採用と大学教育の未来に関する産学協議会」(経団連)などにおける産学官の議論を踏まえて導入

参考

日立製作所「ニュースリリース ジョブ型人財マネジメントの進展とニューノーマルに対応した2022年度採用計画について」

KDDI

時期

  • 2019年度:「Willコース」を導入

概要

  • Willコース
    • 総合職採用のうち、これまでの経験やスキルを活かしたフィールドで経験を積みたいと考えている人向けのコース
    • 入社段階での初期配属領域を確約(入社後は、本人のキャリアプランに合わせてジョブチェンジも可能)
    • 2022年卒の新卒採用では全12種のコースを設定:「ネットワーク:インフラエンジニア」「ネットワーク:ソリューションエンジニア」「クラウド・アプリケーション」「UXデザイン」「セキュリティ」「データサイエンス」「ファシリティ」「リーガル&ライセンス」「アカウンティング&ファイナンス」「ビジネスインキュベーション」「アカウントコンサル(法人営業)」「パートナーマネジメント(代理店営業)」
    • 2021年卒は、総合職採用全体の約4割が「WILLコース」で入社

参考

KDDI「新卒採用 募集要項」
朝日学情ナビ「2022シーズン⑩ KDDI 通年採用、早期選考に力 auだけじゃないライフデザイン企業へ【人事のホンネ】」

NEC

時期

  • 2020年度:新卒ジョブ型採用の導入

概要

  • 新卒ジョブ型採用
    • 新卒採用の技術系の各コースでは、理系学部在籍の学生を対象に、本人が希望する事業領域ごとにジョブマッチング制での選考を実施
    • 優秀な人材に対しては、学歴別初任給ではなく、本人が担う役割に応じた報酬水準を設定
    • 具体的には、データサイエンスなど一部のキャリア採用ポジションについて新卒者も応募可能とし、本人の有するスキルと入社後に担う役割をマッチングの上、成立する場合はキャリア採用ポジションの格付けで採用、職務ベースで月収を設定

参考

NEC「ジョブ型人材マネジメントの加速に向けた採用方針について」
日経クロステック「NECが21年度に新卒500人採用、ジョブ型で年収800万円超も」

コメント

  1. […] […]

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